PCゲーム レビュー

[Review]Tesla vs Lovecraft

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タイトル: Tesla vs Lovecraft
開発元: 10tons Ltd
パブリッシャー: 10tons Ltd
リリース日: 2018年1月26日

やめろッこんなものッー!

このゲームではどっちかというとこっちが狂気

世界的にテスラのオッサンとラヴクラフトのオッサンはフリー素材なの?と思えるよくわからん組み合わせによる謎のトップダウンシューター。

最初の方からこの飛ばしっぷり

何か知らんけどテスラさんが自動リチャージできる謎のテレポート機能を持っていて、プレイヤーの右側に出てる矢印の回数分瞬間的に移動できる。この瞬間移動を駆使しないとやっていられないほどの雑魚敵がわんさか湧いてくるので、マップの状況は常に把握しておくことが生き残りに繋がる。知らなかった…テスラさんテレポートの名手だったんだ…

核!落とさずにはいられないッ!

とにかく大量に現れる敵を捌くのがキーポイントなので、アップグレードやサブウェポンなどの選択が重要になってくる。あと発動タイミングなども吟味しないと、必要な時にショットガンの素撃ちしかない、なんてことになりかねない。とにかくガシガシ倒していかなければならないが、よきところでアイテムの回収タイムを設ける必要はあるだろう。

誤字もエッセンス

レベルアップ時に2つのボーナスから一つを選んでパワーアップできる。ゲームを進めていくと気に入らない場合に選びなおしができるが、基本的にはここで何が出たかで戦況が大きく変わってくる。このあたりは後述する。基本的にマイナスに作用するものはないので、レベルアップしたら即画面を開いて強化するスタイルで構わない。貯めておいてまとめて振り分けることにメリットは無い。

また、2週目以降ステージにエーテルクリスタルが出現し、回収することで恒久的なパワーアップが可能となる。入手法は他にも敵を一定数倒す、デイリークエストをこなすなどがあるが、2週目あたりまではとくにキリキリ回収しなくてもクリアは比較的容易なバランスだと思う。キツイと思ったら1日間隔でプレイしてデイリーをこなしたり、ステージ中のを回収してパワーアップを図ろう。テレポートの回数アップなどは目に見えて生存率が高まるので、その辺を優先するといいかもしれない。

弱い武器が出たりしてみろッ!俺が死ぬぞッ!

このゲームのクリアできるかどうかのところは、スタートしてロボットがひとしきり暴れたあたりで起こるレベルアップ1~2回分と、最初に出る武器・アップグレードなどのご機嫌にかなり左右される。個人的にお気に入り武器はガウス系武器 (貫通する) と連射ショットガン。あとはリボルバー (敵をいくつか?貫通する) も安定して強い。敵がとにかく大量に出ることから、連射がきくものや貫通するもの、範囲の広いものが使いやすくていい。逆にテスラとついた武器 (電撃の球が遅すぎる) や最後に手に入るボールなんちゃら (存在価値が分からない) は使いづら過ぎる。

フレーバーもいい味を出してる

アビリティでは、弾丸シャープニングと追加バレル(射撃数1増加)、跳弾あたりはほぼ間違いのない強さを発揮してくれる。つまり最初の方でこれを引けないときは苦しい戦いを強いられるということでもある。とにかく大量の敵が出るので、例えばトミーガンやショットガンで先頭集団を潰していても間に合わないし、威力を上げたところで貫通はしない。射撃速度アップは効果的だが、それでも貫通にはかなわないといったところか。

ここの開発はいつもランダムパワーアップの効果を盛り込んでくるが、ダメだった場合捨てゲーになり、いいのが引けるまで繰り返すというパターンに陥りがちということに未だ気が付かないようだ。むしろNeon Chrome では自由に買えたので逆行しているような気もする。

これからはこのテスラのロボットの時代がくるーっ

火炎弾と追加バレルはロボでも使えるので活用しよう

何が何だかわからんぞ!マップ上に落ちている6つのパーツを集めると、テスラロボットが発進できるのだ。攻撃力で言うとステージ終盤に差し掛かる頃のテスラ本人の方が強いこともあるが、体力が別換算で、追加バレルをとった分ガトリングの発射数が増す。緊急回避のような使い方をするのが主になるだろう。この要素によって突破できる状況は少ないかもしれないが、必要な時には助けてくれる縁の下の力持ちのような存在。あとはステージ開始時に必ず載っているので、そこでマルチキルを達成し、ボーナスを多めにゲットするテクニックも重要になる。なお、自動運転はしてくれない。

ボーナスが生命線

メガキルやモンスターキルといったキルストリークを達成すると、レベルアップとは別にボーナスと書かれたアップグレードが手に入るチャンス。ストリークのランクによって武器やサブ武器、レベルアップ時のスキルまでもがポロリと落ちているので拾いに行かなければならないが、その性能は計り知れない。先にも言ったが、レベルアップ時のスキル選択や武器取得でいいものが手に入るかどうか、なのでここで追加で手に入るものは大きい。実質的にレベルが1以上上がったと同等と言える強化になる。

貫通武器の反射と強化はさらなるパワーアップを呼ぶ

威力アップやリロード時間短縮などは重複してのパワーアップが可能だし、一定時間ごとにライフ回復等の絶対に欲しいものも得やすくなる。敵が多く出現するところではボーナスが狙いやすいので、レベルアップ時には一点ものを優先して取得するといった作戦なども考えられる。武器も複数出現しているのなら、追加バレルが少ない場合にはショットガン系、バレルが多いならライフル系やリボルバーという形で付け替えも狙える。たくさんの選択肢があるということはそれだけで有利になるのだ。

序盤は緩く、後半は厳しく、高次周は超シビア

恐らく個人的に一番クリアに時間をかけてしまったステージが3週目のここ。これのためにエーテルクリスタルを集めて、能力アップの稼ぎをしてしまったほど。それだけやっても無限テレポートのアビリティを引かなかったらクリアできてなかったと思うほどに難易度がヤバい。小さいやつの大群は貫通やショットガンなどでなんとか捌ける範囲に入るのだが、大きめの敵には同等の手段があまり通用せず、1体1体倒すための火力と仕掛けるタイミング、倒した後の退路など様々なファクターを考慮しなければならない。それなのに狭い道で一定周期で大型のが湧いて出てくるので、どちらかに構っている暇が無くなる。そうなってくると、徐々に状況が悪くなっていって…というパターンを飽きるほど繰り返した。

テレポートの角度をミスったりすると袋小路

ちなみに心底どうでもいいことだが、死んだときにもテスラの亡骸に敵がずっと攻撃をし続けていることになっている。そのため一定確率で回避する能力が発動してたり、ダメージを与える能力が発動して敵を倒すこともある。このときの倒した数もたぶん累計に反映されるので、累計ボーナスの足しになる…かもしれない。

そりゃ死ぬわという勢いで25%の回避判定が出まくる
広くて遮蔽物が少ないステージはやりやすい

逆にラストもラストはマップも広く、自由にテレポートで回避しつつ大量のパワーアップでごり押しができてしまうために、あまり難しくないというのも情けない。難易度的な匙加減は敵の数ではなく、マップと敵の配置という部分に集約されているためか。やりこめば可能な範囲であり、運しだいでもあるこのゲームのラストでマップの広さが仇となるのは、アップグレード能力で叩きつぶせ!というある意味このゲームの根底にあるコンセプト通りなのかもしれない。

最後にこのゲームのバランス的なところに改めて触れると、回復アイテムが乏しい 10ton のゲームの例にもれず、必要な時には全くと言っていいほど出ないので、初期ライフのままクリアを強いられるような状態になる。そのため、ライフアップ(ライフ全体が増えるので実質3~4割回復)とライフ回復(10秒ごとにリジェネ)のパワーアップがめちゃくちゃに重要になる。うまくテレポートを駆使して被弾を回避しても限界はあるため、マップ構造の把握と敵が来るとしたらどっちという予測によって、囲まれての圧死を防ぐことを求められるゲーム性を、少なくとも高難易度では求められる。1ステージのクリアタイムは数分だが、気が付いたらあともう1ステージとプレイを続ける中毒性はあるし、難易度のばらつきはあるものの達成感も得られる。見た目の色物感とよくわからんテーマながらゲーム自体は手堅くまとまっていると言えると思う。

-PCゲーム, レビュー

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